不登校の子を持つ親がやってはいけない5つのこと【経験者が語る】

不登校の悩みと向き合い方

朝6時50分。息子の部屋のドアを開けて、布団を引き剥がした。起きない息子の腕を引っ張り、制服に着替えさせようとした。その瞬間、息子が泣きながら嘔吐した——。

これが、私がやってしまった”やってはいけないこと”の1つ目です。不登校の子を持つ親として、私はたくさんの間違いをしてきました。

この記事では、不登校の子を持つ親が絶対にやってはいけない5つのことを、私自身の失敗経験をもとにお伝えします。1つでも心当たりがあったら、今日からやめてみてください。

やってはいけないこと①:無理やり学校に行かせる

「休みグセがつくから」「1日でも行けば元に戻るかも」

そう思って、私も最初は無理やり学校に行かせようとしました。朝、布団を引き剥がし、制服に着替えさせ、玄関まで連れて行く。

でも、結果は逆効果でした。

息子は泣きながら嘔吐し、その日から完全に部屋から出てこなくなりました。無理やり連れ出そうとしたあの朝が、不登校を長期化させた決定的なきっかけだったと今では思っています。

なぜダメなのか

不登校の子は、心や体がSOSを出している状態です。その状態で無理に学校に行かせることは、骨折している足で走らせるようなもの。傷が深くなるだけです。

代わりにどうすればいいか

「学校に行かなくてもいいよ」と伝えること。これは甘やかしではありません。「あなたの味方だよ」というメッセージです。子どもが安心して初めて、次のステップに進めます。

やってはいけないこと②:原因を問い詰める

「なんで学校に行けないの?」「何かあったの?いじめ?先生?」

親としては原因を知りたいのは当然です。でも、本人にもはっきりした原因がわからないことが多いんです。

息子に何度聞いても「わからない」「別に」としか返ってきませんでした。それを「ちゃんと話しなさい!」と詰め寄った結果、息子はますます口を閉ざしてしまいました

なぜダメなのか

不登校の原因は1つではなく、複数の要因が絡み合っていることがほとんどです。起立性調節障害、学校での人間関係、勉強の遅れ、自己肯定感の低下——本人にも整理できていない状態で「なぜ?」と聞かれても答えられません。

代わりにどうすればいいか

原因追求よりも、「今、どんな気持ち?」「何かしてほしいことある?」と、現在の気持ちに寄り添う声かけを。答えがなくても大丈夫。聞いてくれる人がいるだけで、子どもは救われます。

やってはいけないこと③:他の子や兄弟と比較する

「○○くんは毎日学校行ってるのに」
「お姉ちゃんはちゃんとできたのに」
「同じクラスの△△さんのお母さんに聞いたら、普通に通ってるって」

私もつい言ってしまったことがあります。悪気はなくても、子どもにとっては「お前はダメだ」と言われているのと同じです。

なぜダメなのか

比較は自己肯定感を破壊します。不登校の子はすでに「自分はみんなと違う」「自分はダメだ」と思っていることが多い。そこに追い打ちをかける比較は、心をさらに壊します。

代わりにどうすればいいか

「あなたはあなたのペースでいい」と伝えてください。昨日の自分と比べて少しでも前に進めたら、それを認めてあげてください。

やってはいけないこと④:「勉強しろ」と毎日言う

これは私が一番やってしまった失敗です。

「学校行けないなら、せめて勉強はしなさい」
「このままじゃ高校行けないよ」
「将来どうするの?」

毎日のように勉強の話をした結果、息子は部屋に引きこもり、私とまともに会話できなくなりました

なぜダメなのか

「勉強しろ」は親の不安を子どもにぶつけているだけです。子ども自身も勉強の遅れは気にしています。でも、心と体が追いつかない状態で勉強を強制しても、何も身につきません

私自身がまさにそうでした。シングルマザーとして生活費を稼ぎながら、個別塾に1時間8,000円を払っていた時期があります。月4万円の塾代——正直、家計は火の車でした。それだけのお金をかけているのだから結果を出してほしい。そんな焦りが「勉強しろ」という言葉になって、毎日のように息子にぶつけていたんです。お金の不安が、子どもへのプレッシャーに変わっていたことに、当時の私は気づけていませんでした。

詳しくはこちらの記事に書きました。
不登校の中学生に「勉強しろ」と言い続けた結果

代わりにどうすればいいか

勉強のことは言わず、子ども自身が「やってみよう」と思えるタイミングを待つこと。そのときに、無理なく始められる環境(通信講座など)を用意しておくのが親の役割です。

不登校の中学生におすすめの通信講座5選

やってはいけないこと⑤:親だけで抱え込む

「うちの子が不登校だなんて、恥ずかしくて誰にも言えない」

その気持ち、痛いほどわかります。私もそうでした。ママ友にもきょうだいにも言えず、1人で全てを抱え込んでいました

その結果どうなったか?私自身がうつ状態になりました。

フリースクールは月4万円、専門家への相談は5万円以上——シングルマザーの家計では手が届かず、出口が見えない孤独に押しつぶされそうでした。

学校行事に行けば行ったで、周りはみんな夫婦連れ。ひとりでぽつんと座っている孤独は、想像以上に堪えました。息子が「来なくていい」と言った体育祭を欠席した日、友人から「応援団やっててかっこよかったよ」と聞いて、激しく後悔しました。誰にも頼れず、誰にも共感してもらえない——そんな日々が続いた結果、心が限界を迎えたんです。

なぜダメなのか

不登校の対応は長期戦です。親が1人で抱え込むと、精神的に消耗し、子どもに余裕を持って接することができなくなります。親が倒れたら、子どもを支えられる人がいなくなります。

代わりにどうすればいいか

  • スクールカウンセラーに相談する(無料)
  • 教育支援センター(適応指導教室)に相談する
  • 不登校の親の会に参加する(オンラインもあり)
  • 信頼できる友人や家族に話を聞いてもらう

私は不登校の親の会に参加したことで、「自分だけじゃないんだ」と救われました。同じ経験をしている親同士だから、説明しなくても分かり合えるんです。

最終的にたどり着いたのは、市の無料相談窓口でした。そこで言われた「お母さん、ひとりで頑張ってきたんですね」という一言に、涙が止まらなくなりました。ずっとひとりで抱え込んでいた。高齢の両親に心配をかけたくなくて、相談すらできなかった。「頑張ってるね」というたった一言が、どれほど救いになるか——あの日、身をもって知りました。無料で相談できる場所は、探せばあります。どうか、限界が来る前に頼ってください。

【番外編】やってはいけないこと⑥:発達特性を無視して「普通」を押し付ける

5つのリストには入れていませんが、もうひとつ声を大にして伝えたいことがあります。

息子には後からADHD(注意欠如型)のグレーゾーンであることが判明しました。集中が途切れやすい、整理整頓が壊滅的にできない、思いついたら後先考えず動いてしまう——これらは怠けや性格の問題ではなく、脳の特性でした。

でも当時の私は、それを知らなかった。母方の親族がほぼ全員医師という家系に育った私は、「ちゃんとした道を歩ませなければ」という思いに取り憑かれていました。医者の家系なんだから、きちんと学校に行き、きちんと勉強し、きちんとした職業に就く。その「ちゃんと」を、息子にも当然のように押し付けていたんです。

ある日、息子に「普通のママが良かった」と言われました。仕事で余裕のない私は、他のお母さんとは違って見えていたのでしょう。その夜、布団の中で泣き崩れました。何度も自分を責めました。——でも今思えば、私が追い求めていた「普通」こそが、息子を追い詰めていたんです。「普通」の基準は親が勝手に作ったもの。子どもは、ありのままの親を求めているだけなのかもしれません。

発達特性のある子に「普通にしなさい」と言い続けることは、左利きの子に「右手で書きなさい」と強制するようなもの。その子の持って生まれた特性を否定することであり、自己肯定感をじわじわと削っていきます。

今振り返ると、息子が苦しんでいた原因の半分は、不登校そのものではなく、私が「普通」を押し付けていたことだったのかもしれません。

失敗した私だから言えること

ここに書いた5つのこと、私は全部やりました。

  1. 無理やり学校に行かせた
  2. 原因を問い詰めた
  3. 他の子と比較した
  4. 「勉強しろ」と毎日言った
  5. 1人で抱え込んだ

その結果、息子との関係は最悪になり、私自身も体調を崩しました。

でも、これらを全部やめたとき、少しずつ状況が変わり始めました

息子がリビングに出てくるようになり、少しずつ会話が戻り、自分から「勉強してみようかな」と言うようになり——最終的に、通信講座で勉強を再開し、高校受験にも合格しました。

あのとき私に足りなかったのは、「待つ力」でした。

子どもの回復を信じて待つこと。それが、親にできる一番大切なことだと今は思います。

まとめ

不登校の子を持つ親がやってはいけない5つのこと:

  1. 無理やり学校に行かせる → 「行かなくてもいい」と伝える
  2. 原因を問い詰める → 「今の気持ち」に寄り添う
  3. 他の子と比較する → 「あなたのペースでいい」と伝える
  4. 「勉強しろ」と言う → 本人のタイミングを待つ
  5. 親だけで抱え込む → 専門家やコミュニティに相談する
  6. 発達特性を無視して「普通」を押し付ける → その子の特性を理解し受け入れる

もし今、「やってしまっている」ことがあっても、自分を責めないでください。それは子どものことを真剣に考えているからこそ、やってしまうことです。

気づいた今日から変えればいい。それだけで十分です。

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