不登校の子育てを終えて振り返る「あの時こうすればよかった」

私たちの体験談

この記事は、過去の私への手紙です。

もし今、不登校のお子さんに悩んでいるお母さんがいたら、これは未来のあなたからの手紙だと思って読んでください。

あの頃の私は、毎日泣いて、毎日自分を責めて、毎日「正解」を探していました。息子の不登校が始まってからの約3年間、私がどれだけ間違えたか。でもその間違いがあったから、今の私たちがある。だから正直に書きます。

不登校の子育てを振り返って、私には大きな後悔が3つあります。どれも渦中では気づけなかった。だからこそ、今悩んでいるあなたに伝えたいのです。

後悔①|不登校の息子に「勉強しろ」と言い続けて失ったもの

あの頃の私へ。

あなたは今、息子に「少しでいいから勉強して」「このままじゃ高校に行けないよ」と毎日言っているよね。その言葉が息子をどれだけ追い詰めているか、あなたはまだ気づいていない。

たしかに、中学受験のときは違った。小学生の息子は目標を持って、あなたが「やりなさい」と言った勉強を素直に全部やっていた。3年間の過酷な受験勉強を乗り越えて、難関私立中学に合格した。あの成功体験があるから、あなたは同じ方法が中学でも通じると信じている。

でもね、中学生の息子はもう小学生じゃない。自我が芽生えた息子に、「やれ」と言えば言うほど反発は大きくなる。

このまま勉強を強要し続けたら、どうなるか教えてあげる。怒鳴り合いの毎日が始まる。息子は家から飛び出す。物を投げる。反抗期はどんどん激化して、あなたは部屋に入っただけで怒鳴られるようになる。

あなたは焦って塾に入れようとする。でも入塾試験に3回落ちる。1回目は「英語ができないなら仕方ないか」。2回目は「英語以外だけでも……」。3回目は個別指導塾。それでも断られた時、あなたは目の前が真っ暗になる。月4万の塾代を払い続けても、午前中は起きられず半分休んで、お金だけが消えていく。

でもね、あなたがいつか「勉強しろ」と言うのをやめた時——信じられないことが起きるよ。

息子が自分の部屋から出てきて、「こんな料理作ったんだけど食べてみて」とあなたの部屋に持ってきてくれるの。あの日の嬉しさを、あなたにはまだ想像できないと思う。あんなに部屋に入っただけで怒鳴っていた息子が、自分から歩み寄ってくれた。

息子には趣味がある。料理、ギター、筋トレ。あなたは心のどこかで「そんなことより勉強しなさい」と思うかもしれない。「くだらない」と言いそうになるかもしれない。でもその趣味こそが、不登校で自信を失った息子の自己肯定感を支えている唯一のものなの。好きなことに没頭できる力は、いつか必ず息子の武器になる。だからどうか、否定しないで。

そしてもう一つ教えてあげる。あなたがガミガミ言うのをやめた後、息子は通信講座で自分のペースで勉強を始める。塾のように決まった時間に起きなくていい。先生に見られるプレッシャーもない。午後の調子がいい時間に、タブレットを開いて黙々とやる。あなたが口を出さなくなったからこそ、息子は自分の意志で机に向かうようになるの。

あなたが黙って信じて待つことが、一番の応援になるんだよ。

「勉強しろ」が逆効果になった詳しい話はこちら

後悔②|不登校の子育てで一人で抱え込まなくてよかった

あの頃の私へ。

あなたは今、誰にも相談できずに一人で抱え込んでいるよね。シングルマザーで、幼稚園の時に離婚して、ずっと一人で息子を育ててきた。相談相手なんていない。

両親に話したら息子の印象が悪くなる。高齢の親に心配をかけたくない。ママ友には恥ずかしくて言えない。夫がいれば愚痴を言えたかもしれないけど、あなたは一人ぼっちで全部抱えている。

あなた、このままだとうつ病になるよ。

覚えている? あの日。スーパーのレジに並んでいたら、急に涙が出てきて止まらなくなった日。周りの人が驚いた顔で見ていたのに、どうしても止められなかった。あれが限界のサインだったの。息子の出席に一喜一憂し、心が振り回される毎日。あなたの心はとっくに壊れかけているのに、あなたはまだ「頑張らなきゃ」と思っている。

あなたはそのうち、外を歩いていても視界がグレーに見えるようになる。食べ物の味も分からなくなる。1年間美容院にも行けず、ボブだった髪は肩の下まで伸びている。ママ友に「キラキラしていたね」と言われた頃の面影はもうない。どこか遠くに消えたくて、電車に乗って始発から終着まで何度も往復する日もある。でも、あなたがいなくなったら息子はもっと悪い方向に行く——その一念だけで踏みとどまる。

眩暈で倒れた日もある。息子の部屋の前で倒れた時、音を聞いた息子がドアを開けて「……何やってんの。」と一言。そっけない口調だけど、わざわざドアを開けてくれた。反抗期の息子の、小さな優しさだった。

お金の不安も、あなたを追い詰めている。中学受験に注ぎ込んだ教育費。毎月の塾代。フリースクールを調べたら月4万。専門のカウンセラーは1回5万円超。「この子にかけられるお金は、もう残っていないかもしれない」——深夜にスマホで通帳を確認する手が震えていたこと、あなたは誰にも言えないでいる。

そしていつか、最も恐ろしい夜が来る。息子が家出をする。先生が友達に聞いて居場所を突き止めようとしてくれたけど、教えてもらえなかった。捜索願いを出して、警察が保護して、児童保護施設に預けられて——「早くて3日後です」と言われたあの夜、あなたは一人で部屋の壁に背中をつけて座り込む。誰にも電話できない。泣くことすらできない。ただ恐怖だけがある。

だから、もっと早く誰かに頼って。もっと早く泣いて。

いつかあなたは、市の相談窓口に足を運ぶ。そこで担当の方に「お母さん、ひとりでよく頑張ってきたんですね」と言われた瞬間、涙が止まらなくなる。滝のように溢れて、恥ずかしいくらい泣く。でもそれは恥ずかしいことじゃない。ずっと一人で耐えてきたあなたが、初めて誰かに受け止めてもらえた瞬間なの。

プライドも、「心配をかけたくない」という気持ちも、一旦置いて。スクールカウンセラーでも、市の窓口でも、就学援助の制度でも何でもいい。声を上げていい。助けを求めることは、弱さじゃない。もっと早く人に頼っていれば、あなたはうつ病にならなかったかもしれない。

うつ病になるまで追い詰められた話はこちら

後悔③|「普通の子育て」に縛られて不登校の息子を苦しめていた

あの頃の私へ。

あなたは「普通」に縛られている。普通に学校に行って、普通に勉強して、普通に進学して、できれば医者になってくれたら——そう思っているよね。

無理もない。あなたの親族は母親以外全員が医師。その中で育ったあなたは、「息子も医者にすれば安泰だ」と無意識に信じている。息子が小さい頃に「医者になりたい」と言ったのを真に受けて、医学部進学実績の高い学校を選んで、離婚してからは医学部の学費を稼ぐために必死で働いてきた。

でもね、あなたにいつか衝撃的な瞬間が来る。

高校に入った息子が、こう言うの。

「医者は本当になりたい仕事じゃなかった。ママが嬉しそうだったから言ってた」

この言葉を聞いた時、あなたは打ちのめされる。と同時に、ようやく気づく。あなたが息子のためだと信じていたことは、全部あなた自身のためだったって。医師家系の価値観、偏差値至上主義、「こうあるべき」という固定観念。それを息子に押し付けていたのは、息子の幸せのためじゃなく、あなたが安心したかっただけだった。

息子にはADHD不注意型グレーゾーンの特性がある。集中力が続かない、忘れ物が多い、衝動的に動く。あなたはそれを「直すべきもの」だと思っているかもしれない。でも違う。それは「やりたいことを見つけた時に驚くほどの力を発揮する特性」なの。管理の厳しい学校に無理やり合わせるより、息子の特性を理解して、息子らしく生きることを応援するべきだった。

もう一つ、あなたが気づいていないことがある。あなたがお金の心配をしている時、息子もあなたのことを心配しているの。スーパーで半額のシールを探す。靴屋で安い方を選ぶ。「ママ、お金大丈夫?」と聞いてくる。皮膚科の帰り道、「500円で済んだよ!」と嬉しそうに報告してくれる。この子は「普通」じゃないかもしれない。でも、こんなに優しい子なの。あなたの苦労を、ちゃんと見ている。

未来の話を少しだけ。息子は今、料理にハマっている。バイトを始めて、初めてのお給料でスパイスを買ってきたの。「将来カレー屋やりたい」って、目を輝かせて言っていた。偏差値で測れない幸せがあるって、あなたはいつか知ることになる。息子は息子のままで、十分すぎるくらい素敵な子だよ。

医師家系のシンママが偏差値の呪縛から解放されるまで

不登校の子育てを振り返って|あなたの子どもは、あなたが思っているよりずっと強い

あの頃の私へ。最後に伝えたいことがある。

息子は今、毎日高校に通っている。友達ができて、一緒に帰る仲間がいて、「学校に行きたいから」と自分から早く寝るようになった。起立性調節障害の薬を、誰に言われなくても自分から飲むようになった。朝、シートから1粒減っているのを見た時——私は台所で静かに泣いた。

ずっとやりたいと言っていたバイトも始めて、自分で稼いだお金でジムに通っている。「高1は好きにさせて。高2になったら受験勉強始めるから」と、自分の言葉で未来を語っている。

あの地獄のような日々は終わったよ。

だから、今渦中にいるあなたに言いたい。

「勉強しろ」をやめて、一人で泣くのをやめて、「普通」を手放して。

それだけで、あなたと息子の関係は変わり始める。完璧な子育てなんてない。間違えても、軌道修正すれば子どもはちゃんと前に進む。

大丈夫。あなたの子どもは、あなたが思っているよりずっと強い。

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