「通信講座が良いのはわかったけど、どれを選べばいいの?」
自宅学習は種類が多く、それぞれ特徴が異なります。お子さんに合わない教材を選ぶと、続かずにお金も時間もムダになってしまいます。
この記事では、不登校の子に合う通信講座の選び方を、チェックリスト付きでわかりやすく解説します。
はじめに|通信講座選びで失敗しないために
不登校の子に学習サービスを始めさせたいけど、「どれを選べばいいかわからない」という声をよく聞きます。進研ゼミ、スタディサプリ、すらら、スマイルゼミ、Z会……選択肢が多すぎて迷うのは当然です。
正直に言うと、我が家も最初は何を基準に選べばいいかさっぱり分かりませんでした。「有名だから」「安いから」——当時の私が持っていた判断基準はその程度でした。息子の特性なんて考えもしなかった。ネットで調べれば調べるほど候補が増えていき、どれも一長一短。息子に聞いても「なんでもいいよ」のひと言だけ。それでも「この子に合う教材はどれだろう」と何日もかけて比較し、体験させ、失敗もしながらようやく見つけた答えがあります。
その経験から、不登校の子に特化した「教材の選び方」をチェックリスト付きでまとめます。
【体験談】我が家の通信講座選び──比較・失敗・そして決め手
「通信講座」との出会い──古いイメージが覆された
「通信講座」と聞くと、私が学生だった頃のような紙のテキストが届くだけの地味な教材をイメージしていました。ところが調べてみると、AIが苦手分野を自動で見つけ出して出題してくれたり、タブレットで楽しく取り組めるコンテンツが山ほどある。まるで別物でした。時代の進化に心底驚きました。
学校で大勢向けの授業を聞くより、AIが息子一人に合わせてくれる自宅学習ツールのほうが息子に合っている──。そう直感したとき、しばらく重かった胸がすーっと軽くなったのを覚えています。
候補が多すぎて途方に暮れた日々
けれど、そこからが大変でした。調べれば調べるほど通信講座は出てきて、何を基準に選べばいいのか見当もつかない。それぞれ良いところも悪いところもあり、どれも魅力的に見えるのに「これだ!」と決められない。
息子に「どういうのがいい?」と聞いても、返ってくるのは「なんでもいいよ」のひと言。不登校の日々で勉強への意欲を失っていた息子にとっては、学習サービスを比較すること自体が面倒だったのだと思います。
それでも「息子はどういうものなら続けられるのだろう」と夜な夜なスマホで口コミを調べる日が続きました。
シングルマザーの私には、教材のことを相談できる相手もいません。子どもが寝静まった夜中、リビングで1人きりスマホの画面をスクロールし続ける日々でした。どの講座の口コミを読んでも良いことも悪いことも書いてあって、読めば読むほど不安になる。「もし選び方を間違えたら、また息子のやる気を潰してしまうかもしれない」──そんな恐怖が常に頭にありました。
Z会のお試し──30分で「ムリ!」
最初に気になったのはZ会でした。「難関校にも対応」というフレーズに惹かれたのです。教育に力を入れる家庭で育った私には「難しい教材=良い教材」という思い込みがありました。
ところが、お試し教材を息子にやらせてみたところ──
「ムズカシイ!無理!」
たった30分で投げ出してしまいました。息子には不注意型の傾向があり、集中力は15分が限界。授業ノートを見ても2行書いたら残りは白紙、というタイプです。難易度の高い問題に30分向き合えたのは、むしろ頑張ったほうだったのかもしれません。
この時初めて、「子どものレベルと特性に合った教材を選ばないと、どんなに評判が良くても続かない」ということを身をもって学びました。
「担任が付く」タイプの講座も候補から外した
次に検討したのは、学習コーチや担任がついてくれるタイプの通信講座でした。親の私がそこまで勉強を見てあげられないので、誰かにサポートしてもらえたら……と思ったからです。
しかし、息子は分からないことを誰かに質問したり、干渉されたりするのをとにかく嫌がるタイプでした。以前、不登校の相談員に会わせようとした時も「知らない人に何で自分の話しなきゃいけないの?」と断固拒否。
担任付きの講座は費用も高く、月額が跳ね上がるものもありました。シングル家庭の我が家にとっては金銭的な負担も大きい。息子が嫌がるうえに費用も高いなら、無理にコーチをつける必要はないと判断し、この選択肢は候補から外しました。
進研ゼミに決めた理由──「これなら続くかも」
最終的に選んだのは進研ゼミでした。決め手はいくつかあります。
- タブレット中心+紙テキストのハイブリッド:タブレットで楽しく取り組みつつ、重要事項はテキストでも確認できる安心感
- 費用が月約8,000円:大手でコンテンツも充実しているのにこの価格は、シングルマザーの私には本当にありがたかった
- 幼稚園の頃の「しまじろう」の記憶:息子が幼稚園の時にこどもちゃれんじを取っていた時期があり、進研ゼミという名前に親近感と安心感がありました
Z会で失敗した後だったからこそ、「難しさ」より「息子が嫌がらずに続けられるかどうか」を最優先にできました。結果的に、この選び方は正解だったと思っています。
通信講座を選ぶ前に確認すべき3つのこと
1. 子どもの「今の状態」を把握する
学習サービスを選ぶ前に、まずお子さんの現状を整理してください。
自分のペースでタブレットに向かう息子の姿。塾では見られなかった光景です。

- 学習の遅れ:何年分の遅れがあるか?(1年以上なら無学年式が必須)
- 勉強へのモチベーション:自分からやる気があるか?それとも全くない状態か?
- 体調の波:毎日勉強できるか?週に何日なら可能か?
- 学習スタイル:映像で見て学ぶタイプか?読んで考えるタイプか?書いて覚えるタイプか?
我が家はこの「今の状態を把握する」というステップを完全に飛ばしていました。息子の集中力が15分しか持たないこと、ノートが2行で白紙になること——毎日見ていたはずなのに、教材選びの基準に反映するという発想がなかったのです。「とりあえず有名なところ」で選んだ結果が失敗でした(Z会の体験レビュー)。
2. 親が管理できる余裕があるか
この教材は基本的に自学自習です。お子さんが一人で進められない場合、親のサポートが必要になります。
- 親にサポートの時間がある → 進研ゼミやスマイルゼミでもOK
- 親にサポートの余裕がない → すららのようなコーチ付きサービスが安心
ここも、我が家が見落としていたポイントです。私は仕事で深夜まで追われていて、息子の学習を細かく見てあげる時間がありませんでした。それなのに「自分が管理すれば大丈夫」と過信して、サポート体制の薄い講座を選ぼうとしていた時期があります。自分の余裕のなさを認めるのは、当時の私には難しいことでした。
3. 予算を決める
通信講座の月額は約2,000円〜11,000円と幅があります。塾に月4万円払っていた私からすると、どれも安く感じました。でもシングル家庭で貯金が減っていく恐怖を知っている身としては、「安いから」で飛びつくのではなく、払った分だけ息子が続けてくれるかどうかが一番の判断基準でした。
| 価格帯 | 教材例 |
|---|---|
| 月2,000円台 | スタディサプリ |
| 月5,000〜7,000円台 | 進研ゼミ、スマイルゼミ |
| 月8,000〜11,000円台 | すらら、Z会 |
不登校の子に合う通信講座チェックリスト
以下のチェックリストで、お子さんに合う自宅学習ツールのタイプを診断できます。当てはまる項目が多い教材がおすすめです。
スタディサプリが合う子 ✅
- ☐ 映像授業で「教えてもらう」形式が好き
- ☐ ある程度自分で勉強を進められる
- ☐ 費用をできるだけ抑えたい
- ☐ 基礎からやり直したい(学年フリー)
- ☐ 他の教材と併用したい
私の場合——スタディサプリは映像授業の質が高くて、月額も安い。でもうちの息子は「自分で進められない子」だったので、これ単独だと続かなかっただろうなぁ、と思います。
進研ゼミが合う子 ✅
- ☐ 紙のテキスト+タブレットの両方を使いたい
- ☐ 添削指導がほしい
- ☐ 定期テスト対策もしたい
- ☐ 中〜標準レベルの学力を目指している
- ☐ コスパと内容のバランスを重視
私の場合——最終的にここに決めました。決め手は、しまじろう時代の安心感と、月約8,000円のコスパ。難しさより「嫌がらずに続けてくれるか」を優先したのが、結果的に正解でした。
すららが合う子 ✅
- ☐ 学習の遅れが大きい(1年以上)
- ☐ 出席扱い制度を利用したい
- ☐ 親が学習管理する余裕がない
- ☐ 誰かにサポートしてもらいたい(コーチ付き)
- ☐ 基礎〜標準レベルを確実に固めたい
私の場合——すららのコーチ付きは魅力的でしたが、息子が「知らない人に話すのは嫌だ」タイプだったので見送りました。人と話すのが苦手じゃない子には、すごく合うと思います。
スマイルゼミが合う子 ✅
- ☐ タブレットに書いて学ぶスタイルが好き
- ☐ 学習の遅れが比較的小さい
- ☐ 9教科(実技含む)をカバーしたい
- ☐ 学校復帰を視野に入れている
- ☐ 教科書に準拠した学習がしたい
私の場合——スマイルゼミはタブレットに直接書けるのが特徴で、書いて覚えるタイプの子には向いていると感じました。うちは試しませんでしたが、周りのママ友で使っている人は多かったです。
Z会が合う子 ✅
- ☐ 基礎学力はあるが学校に行けていないだけ
- ☐ 偏差値55以上の高校を目指している
- ☐ 一人で読んで考えるのが苦にならない
- ☐ 質の高い添削指導がほしい
- ☐ 応用力・思考力を鍛えたい
私の場合——Z会はお試し30分で息子に「ムリ!」と言われて終わりました。でも基礎学力がある子には本当にいい教材だと思います。うちが合わなかっただけ。
よくある「選び方の失敗」と対策
失敗①:親が選んで子どもに押し付ける
親が「これがいい」と決めて与えると、子どもは「やらされている感」でモチベーションが下がります。
これは耳が痛い話です。私自身、最初は「この子にはこれが合うはず」と決めつけて教材を渡していました。中学受験の時からその癖が抜けていなかったのだと思います。この癖、正直まだ完全には抜けていないです。
対策:複数の教材の無料体験を子ども自身にやらせ、「自分で選ばせる」ことが最も重要です。
失敗②:最初から高額なプランを選ぶ
「高いほうが効果があるはず」と最初からフルセットを契約し、子どもが続かなかったケース。
対策:まず進研ゼミやスタディサプリのような手頃な教材で学習習慣を作り、慣れてきたら追加するのが安全です。
私の場合——家庭教師に1時間8,000円払っていた時期もありました。息子がドアにバリケードを作って入れなかった日もあった。あの出費を思うと、まず手頃なところから試すのは、お金の面でも心の面でも正解だと思います。
失敗③:レベルが合っていない教材を選ぶ
中学1年生の基礎が抜けている子にZ会を与えて挫折、というケースは珍しくありません。我が家もまさにこれでした。息子にはADHDの特性があり集中が15分ともたない。そんな状態で難関校向けの教材を試させてしまい失敗(Z会の体験レビュー)。親が「難しい教材=良い教材」と思い込んでいると、子どもの心を折ってしまいます。
対策:「今の学力」ではなく「学習の空白期間」と「お子さんの特性」を基準に選ぶ。空白が1年以上なら、進研ゼミやすららから始めるのが無難です。
失敗④:1社だけで完結しようとする
1つの教材ですべてを賄おうとすると、弱点を補えないことがあります。
対策:我が家は進研ゼミで月約8,000円で、タブレット学習+紙テキストのバランスの良い学習ができました。塾に月4万円以上かかっていた頃を思うと、信じられないくらいのコスパです。
私の場合——進研ゼミ1社で基礎固めから高校受験まで賄えたので、結果的にはコスパが良かったです。もっと先のレベルを目指すならZ会を追加するのもアリだと思います。
個別指導塾に通わせていた時期もありましたが、起立性調節障害で月の半分は休んでしまう状態。教育費の負担は膨大でした(費用の詳細と比較はこちら)。そんな中で通信講座の月数千円という費用に加え、出席扱い対象になる安心感も、大きな救いでした。
通信講座を始めるベストなタイミング
- 心が少し安定してきたとき:子どもが「暇だな」と言い始めたらチャンス。我が家の場合、このサインに気づけたのは不登校が始まって1年以上経ってからでした。もっと早く気づいていれば、と思うこともあります
- 「勉強してみようかな」と言ったとき:すかさず無料体験を提案
- 学校復帰を焦る前に:学校に戻る前の「学力の土台作り」として
逆に、まだ心が不安定な時期に強引に始めるのはNGです。「まず休む→回復する→学びたい気持ちが芽生える→通信講座」の順序を大切にしてください。この順序を守れなかった時期が、私にもありました。
我が家の場合、息子が不登校から少し落ち着き、友達と遊びに行けるようになった頃に学習サービスを提案しました。以前の私なら焦って勉強を押し付けていたと思いますが、その失敗を経験していたからこそ「息子のペースで」と待てたのだと思います。結果的に、息子は自分の空いた時間にタブレットで勉強する生活を自然に始めてくれました。
まとめ|「子どもに選ばせる」が最大のコツ
通信講座の選び方で最も大切なのは、親が決めるのではなく、子ども自身に体験させて選ばせること。
我が家はZ会で挫折し(詳しくはこちら)、担任付き講座は息子の性格に合わず断念し、回り道をしてようやく進研ゼミにたどり着きました。遠回りに感じた比較検討の過程があったからこそ、「これなら息子に合う」と確信を持って選ぶことができたのだと思います。
どの教材も無料体験や資料請求ができます。まずは気になる2〜3社を試してみて、お子さんの反応を見てください。「自分で選んだ」という意識が、続ける最大のモチベーションになります。
みっこの本音——回り道をしてよかった
Z会で30分で挫折して、担任付きの講座は息子に拒否されて、夜中にスマホで口コミを読み漁って。回り道だらけの通信講座選びでした。
でも、あの回り道があったからこそ、「これなら息子に合う」と自信を持って進研ゼミに辿り着けたと思っています。
もし今、候補が多すぎて迷っているお母さんがいたら、迷うこと自体は悪いことじゃないです。お子さんのことを考えて迷っている時間は、ちゃんと母業の時間です。
ADHDの特性がある子のための通信講座チェックリスト
息子はADHD不注意型のグレーゾーンです。教材を選ぶ際、一般的なチェックポイントに加えて、ADHDの特性を踏まえた視点が必要だと感じました。以下のチェックリストを参考にしてみてください。
正直に言えば、このチェックリストの項目は、私が一つひとつ「失敗して初めて気づいた」ものばかりです。最初から知っていたわけではありません。集中力が15分しか持たない息子に長時間の教材を渡し、自分で計画を立てるのが苦手な息子に「好きにやりなさい」と丸投げしていた時期がありました。
学習設計に関するチェック
- □ 1回の学習時間が15分以内に設定されているか(集中力が短い子でも完走できるか)
- □ 無学年式・さかのぼり学習に対応しているか(授業の聞き漏らしで生じた穴を埋められるか)
- □ AI機能で自動的に苦手を出題してくれるか(「何をやればいいか分からない」を防げるか)
- □ 学習の順番を自由に選べるか(過集中のタイミングで好きな教科に没頭できるか)
私の場合——息子は「1回15分」に設定された教材でやっと完走できました。30分の教材は途中で画面を閉じてしまうことが多かった、というのが正直なところです。
モチベーション維持に関するチェック
モチベーション維持に関するチェック
- □ ゲーミフィケーション要素があるか(ポイント・ランキング・キャラクター育成など)
- □ 視覚的に分かりやすい教材か(動画・アニメーション・色使いなど)
- □ 短いスパンで達成感を感じられるか(1問ごとの正解演出、単元クリアなど)
サポート体制に関するチェック
- □ 保護者向けの学習進捗管理機能があるか(本人に任せきりにしない仕組み)
- □ 学習スケジュールの柔軟性があるか(体調や気分の波に対応できるか)
- □ 質問・相談窓口が使いやすいか(つまずいた時にすぐ聞ける環境)
お金に困らない生活をさせてもらっていた家庭で育った私は「教材は難しいほど良い」と思い込んでいましたが、息子の不登校を経て、子どもの特性に合った教材を選ぶことが何より大切だと学びました。ADHDの特性がある子の通信講座選びでは、上記のチェックリストを使って「続けられるかどうか」を最優先に判断してみてください。うちはこのチェックリストの答えにたどり着くまでに、ずいぶん回り道をしました。
- はじめに|通信講座選びで失敗しないために
- 【体験談】我が家の通信講座選び──比較・
- 通信講座を選ぶ前に確認すべき3つのこと
- 不登校の子に合う通信講座チェックリスト
- よくある「選び方の失敗」と対策


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