ADHD不注意型の中学生に合う通信講座はどれ?特性別に比較した本音レビュー

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集中が15分しか持たない。教科書3ページで机に突っ伏す。ノートは2行だけ書いて後は白紙——。

そんな息子に合う通信講座はあるのか。ADHD不注意型の特性から逆算して、5社を比較しました。

この記事では、実際にADHD不注意型の息子のために検討し、一部は体験した通信講座を「この特性にどう合うか」という視点で本音レビューします。

通信講座を探し始めたのは、塾の入塾テストに3回連続で落ちた後のことでした。息子は友達と一緒に集団塾に通いたがっていましたが、英語の点数が壊滅的でどの塾にも入れてもらえなかった。「英語以外だけでも通えないの?」と食い下がる息子に不合格を告げるのが、何より辛かったです。最後に受けた塾でも「まず個別で英語を半年勉強してから」と言われ、「個別なら諦める」と息子は落胆しました。

それまで塾に月4万円を支払っていましたが、起立性調節障害で体調が安定せず月の半分は休んでしまう状態。シングル家庭にとって、払い続けるのは正直限界でした。そんな中で通信講座を見つけ、子どもが寝静まった夜中に1人でスマホを握りしめて口コミを読み漁る日々が始まりました。

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起立性調節障害とADHDが重なる苦しさ

息子は起立性調節障害も抱えていたため、午前中はほぼ動けません。学校に行けた日でも授業中は居眠りしていると面談で言われました。起立性で生活リズムが狂い、ADHDの不注意で授業の内容も頭に入らない——二つの特性が重なることで、学力の遅れは加速度的に広がっていきました。

小学校の頃はトップクラスの成績で、ママ友から「うちの子に数学を教えてあげて」と頼まれるほどの子でした。それが公立中学に転校してからは平均点すら取れなくなり、すっかり自信をなくして「自分は全然勉強ができない子だ」と言うようになりました。

けれど、心の奥では「本気でやる気になれば、良い高校に行ける」という思いも持っていたようです。中学受験で難関校に合格した成功体験が、息子の中に小さな火種として残っていたのだと思います。その火種を消さないための教材選びが、私にとっては何より重要でした。

ADHD不注意型の子に必要な教材の条件

まず、不注意型の特性から逆算した「教材に必要な条件」を整理します。

  1. 1回の学習が15分以内で完結する(集中力の限界に合わせる。過集中を活かして短時間で1単元を終わらせる設計が理想)
  2. 映像やアニメーションで視覚的に学べる(テキストだけだと3行で脱線する)
  3. AIが自動で次の問題を選んでくれる(自分で計画を立てるのが苦手。「何からやればいいかわからない」で止まらない設計)
  4. 間違えたらすぐフィードバックがある(遅い報酬ではモチベーションが続かない。過集中が発揮される前に離脱してしまう)
  5. 遡り学習ができる(不登校で抜けた範囲をやり直せる。息子のように中1から勉強がストップしている場合は必須)

ADHDの子がタブレット学習する時の不安と実際

通信講座を選ぶ前に、正直なところ不安に思っていたことがいくつかありました。同じ不安を抱えている方も多いと思うので、実際に使ってみて分かったことをお伝えします。

不安1:スマホを長時間触った上にタブレットまで見て、目が悪くならないか

これは一番心配していたことです。息子は既にスマホを何時間も見ているのに、その上タブレットで勉強したら目が壊れるのでは、と。

実際に使ってみると、進研ゼミの学習専用タブレットにはタイマー機能や休憩リマインダーが搭載されていました。一定時間学習すると「少し休憩しよう」と画面に表示される仕組みです。紙の教科書を至近距離でずっと読み続けるよりも、むしろ適度に休憩を促してくれる分、目への負担は管理しやすいと感じました。ADHDの子は過集中に入ると休憩を忘れがちなので、このリマインダー機能はありがたかったです。

不安2:紙のテキストと違って進捗確認がしづらいのでは

「子どもが何をどこまでやったか分からない」という不安もありました。紙のテキストなら、ページをめくれば進み具合が一目でわかる。でもタブレットだと中身が見えない気がして。

これは実際には紙よりもずっと可視化されていることがわかりました。学習管理画面で親がリアルタイムに進捗を確認でき、「今日何分学習したか」「どの単元を終えたか」「正答率は何%か」まで見える。紙のテキストを一枚一枚確認するより、はるかに効率的でした。

不安3:結局YouTubeに逃げるのでは

タブレットを渡したら、勉強アプリを閉じてYouTubeを見るだけになるのでは——これが最大の不安でした。

この点で進研ゼミの学習専用タブレットは安心でした。余計なアプリがインストールできない設計になっており、YouTubeやゲームアプリを入れることができません。スマホとは完全に分離された「学習専用の道具」として使えるので、「タブレット=勉強する道具」という認識が自然にできます。すららやスタディサプリはPC・スマホ兼用なので、この点では進研ゼミの学習専用タブレットに軍配が上がります。

通信講座5社を不注意型の視点で比較

1. すらら ★★★★★

ADHDの子との相性:最も高い

無学年式で、中1の内容にいつでも戻れる。アニメーションキャラクターが授業をしてくれるので、テキストを読む負担がない。1単元が約15分で完結するので、ADHDの過集中を活かして「集中が切れる前に達成感を得る」ことができます。発達障害の子の利用を想定して設計されている点が最大の特徴です。

不登校の「出席扱い」にも公式対応しており、学習記録レポートの出力機能で学校への報告にも使えます。友人の子どもがすららを利用していますが、「アニメーションが楽しいみたいで、自分から進んで取り組んでいる」と話していました。楽しみながら学べる設計は、特にADHDの子には大きな強みです。

注意点:月額は他社より高め(月8,228円〜)。でも発達障害対応の個別塾(1時間8,000円程度)と比べれば圧倒的に安い。我が家も塾に月4万円払っていた時期を思えば、コスパは格段に良い。

2. スタディサプリ ★★★★☆

ADHDの子との相性:高い

プロ講師の映像授業が15分前後。画面に釘付けになれるクオリティの授業が多く、ADHDの子でも「この先生面白い」と感じれば過集中が学習に向かいます。月額2,178円という圧倒的な安さも魅力で、シングル家庭には本当にありがたい価格設定です。

ただし、AIによる自動出題機能はすららほど強くなく、ある程度自分で「何をやるか」を選ぶ必要がある。不注意型の子にはこの「選ぶ」という行為がハードルになることがあるので、親が最初の設定だけ手伝ってあげると良いです。

3. 進研ゼミ ★★★☆☆

ADHDの子との相性:普通(ただし我が家はこれを選んだ)

タブレット学習(ハイブリッドスタイル)は動画解説もあり。学習専用タブレットなので余計なアプリが入らないのが大きな安心材料。YouTubeに逃げる心配がありません。

ただし、紙の教材も大量に届くのがADHDの子には厳しい。散らかって紛失し、「あのプリントどこ?」が日常的に発生します。息子は進研ゼミで受験勉強をしましたが、紙教材の管理は最後まで私がやっていました。

我が家が進研ゼミを選んだ理由は、月額約8,000円と大手で内容充実の割には手頃だったことと、幼稚園の時に取っていた親近感があったこと。重要事項をまとめた紙テキストがついてくるので、タブレットだけでは不安という方にも向いています。

4. スマイルゼミ ★★★☆☆

ADHDの子との相性:普通〜やや良い

専用タブレット1台で完結するので、紙の散乱問題は起きない。自動丸つけ機能もあり、問題を解いたらすぐに正解がわかるのでADHDの「即時報酬」ニーズに応えます。ただし、画面の刺激が控えめで、ADHDの子にはやや退屈に感じる可能性があります。すららのようなアニメーション感はありません。

5. Z会 ★★☆☆☆

ADHDの子との相性:低い

ハイレベルな問題が多く、「考え込む時間」が長い設計。これはADHD不注意型には向きません。1問に時間がかかる=脱線のリスクが高い。学力が高くても、特性的に合わない場合があります。

実際に息子がお試しをしてみましたが、「ムズカシイ!」と言って30分で投げ出してしまいました。難関校向けの設計なので、不登校で学習に遅れがある子には厳しいです。

迷ったらこう選ぶ

  • ADHDの診断あり or グレーゾーン → すらら(発達障害対応設計・出席扱い対応)
  • 費用を最小限に抑えたい → スタディサプリ(月2,178円)
  • YouTubeに逃げる心配をなくしたい → 進研ゼミ(学習専用タブレット)
  • 紙教材の管理ができる親がいる → 進研ゼミ(コンテンツの質は高い)

最終的に大切なのは、「この子が5分でも続けられるかどうか」。無料体験を活用して、お子さんの反応を見てから決めてください。

ADHDの特性は子どもによって違います。過集中が強いタイプなら、ゲーム性の高いすららが合うかもしれない。視覚で学ぶのが得意なら、映像授業のスタディサプリが合うかもしれない。「うちの子に合うかどうか」は、実際に触らせてみないとわかりません。だからこそ、無料体験が用意されている講座から試すのがおすすめです。

通信講座を選んだ後の変化

我が家は最終的に進研ゼミを選びましたが、どの通信講座を選んでも共通して言えることがあります。それは、「塾に行けない」という負い目から子どもが解放されるということです。

息子は入塾試験に3回落ちた経験がトラウマになっていました。友達が「お前もうちの塾に来いよ」と言ってくれるのを聞くたびに、私は「うちは受験はのんびりいこうと思ってるの」と誤魔化していました。入塾試験に落ちたなんて、息子のプライドを考えると言えなかったのです。

通信講座なら入塾試験はありません。自分のペースで、自分のレベルから始められる。それだけで息子は「ここなら自分でもできるかもしれない」と思えたようです。ADHDの不注意型で集中力が続かない子でも、15分という短い学習単位なら「やってみよう」と思える。そして1単元終われば達成感がある。この小さな成功体験の積み重ねが、最終的に志望校合格へとつながりました。

通信講座選びで迷っている方は、不登校の中学生におすすめの通信講座5選も参考にしてみてください。各講座のメリット・デメリットをより詳しく比較しています。

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