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ADHDグレーゾーンだと支援が受けにくいという現実
息子がADHDの「グレーゾーン」と言われたとき、正直ホッとした部分もあった。「障害」ではないのだと。
でも、すぐにわかった。グレーゾーンの子どもは、支援の狭間に落ちやすいということを。
明確な診断がつけば障害者手帳が取得でき、さまざまな支援制度を利用できる。しかし、グレーゾーンの場合は「障害」とまでは認定されず、手帳がもらえないケースが多い。
でも日常生活や学校生活では確実に困りごとがある。集中力が続かない、忘れ物が多い、衝動的な行動をしてしまう──。支援が必要なのに、制度の枠に当てはまらない。この「支援の谷間」に落ちてしまうのが、グレーゾーンの子どもたちの現実だ。
シングルマザーの私は、息子のために使える支援を必死で調べた。そこでわかったのは、グレーゾーンでも利用できる支援は意外とあるということ。知らないだけで損をしている人が多いと感じたので、ここでまとめたいと思う。
放課後等デイサービスとは
放課後等デイサービス(放デイ)は、障害のある子どもや発達に特性のある子どもが、放課後や学校の休業日に通える支援施設だ。
利用条件
・対象は6歳〜18歳の児童
・障害者手帳がなくても、医師の意見書や診断書があれば利用できる場合が多い
・自治体で「受給者証」を取得する必要がある
・グレーゾーンでも、自治体によっては利用可能
費用
放課後等デイサービスの利用料は、原則1割負担。さらに世帯収入に応じた上限額がある。
・住民税非課税世帯:0円
・世帯年収約890万円未満:月額上限4,600円
・それ以上:月額上限37,200円
シングルマザー世帯の場合、多くは月額0円〜4,600円で利用できる。これは本当にありがたい。
どんなことをしてくれるのか
・学習支援
・ソーシャルスキルトレーニング(SST)
・運動療育
・コミュニケーションの練習
・生活スキルの訓練
施設によって特色が異なるので、見学して子どもに合う場所を選ぶことが大切だ。
通級指導教室とは
通級指導教室は、通常学級に在籍しながら、週1〜2回、特別な指導を受けられる制度だ。
・通常の学校に通いながら利用できる
・対象は、発達障害、情緒障害、言語障害などの特性がある児童生徒
・グレーゾーンでも利用できるケースがある(学校と教育委員会の判断による)
・費用は無料(公立学校の制度の一環)
通級で受けられる指導の例
・注意力・集中力のトレーニング:課題に集中するための練習
・感情コントロール:怒りや不安への対処法を学ぶ
・コミュニケーション指導:友達との関わり方を練習
・学習の補完:苦手な教科の個別フォロー
通級は「特別支援学級」とは異なり、あくまで通常学級に在籍したまま利用する。だから、子ども本人が「特別扱いされている」と感じにくいのもメリットの一つだ。
まずは担任の先生やスクールカウンセラーに相談してみてほしい。
特別児童扶養手当──グレーゾーンでも申請できる場合がある
特別児童扶養手当は、障害のある20歳未満の子どもを養育している保護者に支給される手当だ。
・1級:月額55,350円(2025年度)
・2級:月額36,860円(2025年度)
「障害者手帳がないともらえない」と思っている人が多いが、必ずしもそうではない。
障害者手帳がなくても、医師の診断書で障害の状態が認められれば申請可能な場合がある。ADHDのグレーゾーンでも、日常生活に著しい制限がある場合は、医師に相談する価値がある。
シングルマザーにとって月3万円〜5万円の手当は非常に大きい。「うちは無理だろう」と諦めずに、まずは自治体の窓口や主治医に確認してみてほしい。
すらら──発達障害対応のオンライン教材
公的支援ではないが、発達障害やグレーゾーンの子どもの学習支援として注目されているのが「すらら」だ。友人の子が利用しており、話を聞いて「こういう選択肢もあるんだ」と感じた。
すららは無学年式のオンライン教材で、発達障害やグレーゾーンの子どもへの対応実績が豊富。そして、教材だけでなく「すららコーチ」という伴走者がつく。
すららコーチの特徴
・子どもの特性や学習ペースを理解した上で学習計画を作成
・保護者と定期的にやりとりし、家庭での対応のアドバイスもくれる
・ADHDの特性(集中力の波、飽きやすさ)を考慮した短い単元構成
・できたことを褒めるポジティブなフィードバック
ADHDの子どもは集中力が15分程度しか持たないことも多い。すららは1つの単元が短く区切られているので、「ここまでやったら休憩」というリズムが作りやすいという。
友人によると、コーチが子どもの特性を理解した上で、「今週は調子が悪かったからペースを落としましょう」「ここまでできたのは素晴らしいです」と、柔軟に対応してくれるそうだ。親にとっても大きな安心材料になるという。
我が家の場合は、知名度と大手の安心感から進研ゼミを選んだ。ただ、すららのような発達障害に特化した教材も選択肢として知っておくと、子どもに合った学びが見つかりやすいと思う。
自治体の発達支援センターを活用しよう
各自治体には「発達支援センター」(名称は地域によって異なる)が設置されている。
・発達に関する無料相談
・発達検査の実施や医療機関への紹介
・子育て・教育に関するアドバイス
・地域の支援サービスの情報提供
・親同士のつながりを作る交流会の開催
私も最初は「こんなことで相談していいのかな」とためらった。でも、実際に相談してみると、地域で利用できる支援の全体像を教えてもらえて、本当に助かった。
「何から始めたらいいかわからない」という方は、まず発達支援センターに電話してみてほしい。そこが支援のスタート地点になる。
「頑張ってるね」のひとことに救われた
私が初めて市の相談窓口を訪ねたのは、すべてに行き詰まった時でした。出席に一喜一憂する毎日と経済的な行き詰まりで、限界を迎えていました。
相談員の方に状況を話した時、「お母さん、頑張ってるね」と言ってくれた瞬間、涙をこらえきれなくなりました。パートナーがいれば弱音を吐けたのかもしれない。両親には息子の印象が悪くなるのが怖くて話せなかった。ずっと1人で抱えてきた日々が、たったひとことで崩れたのです。この経験があるから言えます。相談することは甘えではない。自分を守ることが、子どもを守ることにつながるのだと。
お金を気にする息子の優しさ
息子は買い物に行くとセール品ばかり手に取り、「定価で買うのもったいない」と私以上に節約家になっていました
「支援を受ける=甘え」ではない。使えるものは全部使おう
シングルマザーとして一人で子育てをしていると、「全部自分でやらなきゃ」と思ってしまうことがある。
支援を受けることに罪悪感を覚えたり、「他の家庭はもっと大変なのに」と遠慮したり。私もそうだった。
でも、声を大にして言いたい。
支援を受けることは、甘えではない。
放課後デイも、通級指導も、特別児童扶養手当も、すららのような学習支援サービスも、発達支援センターも──これらは、子どもが安心して成長するために用意されたもの。使う権利がある。
放課後等デイサービスという言葉を初めて聞いたのは、市の相談窓口でした。「お子さんの特性に合わせた支援が受けられますよ」と担当者が説明してくれた時、私は「グレーゾーンでも使えるんですか?」と食い気味に聞いていました。診断書がなくても受給者証があれば利用できると聞いた瞬間、暗闇の中に小さな灯りが見えた気がしました。
特にシングルマザーは、一人で子どもの「学校」「勉強」「生活」「お金」「心のケア」すべてを担っている。全部一人で抱え込んだら、倒れてしまう。
使えるものは全部使おう。頼れるものは全部頼ろう。
それは弱さではなく、子どもを守るための強さだと、私は思う。
ADHDグレーゾーンの子どもを育てるのは、確かに大変だ。でも、支援を知り、つながることで、親も子も少しずつ楽になれる。一人で抱え込まないでほしい。


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